金利の低さ、借入限度額の高さでここ数年、非常に人気の高かったメガバンク系のカードローン。それらメガバンクと、がっちりタッグを組んだ大手の消費者金融カードローン人気にも根強いものがありました。
しかし、ここ最近、そのようなメガバンクや、大手消費者金融人気にわずかですが、翳りを帯び始めました。
反対に、大手より規模の小さい中堅どころの消費者金融や、さらに小さな街金融のような貸金業者は利用者数も増え、活気づいているようです。
なぜ今、中小規模の消費者金融でお金を借りる人が増えているのか?その理由を探ってみたいと思います。
1990年代頃、銀行融資は企業などの法人を中心に行われ、個人への貸付はごく限られた層にのみ相談や受付応対する、といような消極的な形で行われていました。
それが一転して、ここ数年は銀行も個人融資に力を入れるようになったのです。
銀行側が個人の借入に積極的な姿勢になったこと、また銀行の融資は低金利であることも作用し、銀行カードローンはメガバンク系を中心に個人の顧客を増やしていきました。
銀行カードローンはどれくらい低金利なのでしょうか。大手都市銀行3社のカードローンの金利を見てみましょう。
銀行名 | 金利 |
---|---|
みずほ銀行 | 2.0~14.0% |
三井住友銀行 | 4.0~14.5% |
三菱東京UFJ銀行 | 1.8~14.6 |
多くの利用者にとって、銀行は、消費者金融よりはるかに安心してお金を借りられるところというイメージがあるようです。
「サラ金」「ヤミ金融」と言ったマスコミ発のインパクトのあるコトバと消費者金融をセットで考えてしまうような人も少なくありません。
そのような誤解から、消費者金融を敬遠する傾向も一部利用者の中には根強くあり、大勢の利用者が消費者金融でなく銀行カードローンへと流れていったひとつの要因になっているのかもしれません。
もちろん、すべての消費者金融があくどい商売をしているわけではなく、問題となるのはたいてい不正規の貸金業者です。
多くの消費者金融は、貸金業者としてきちんと国に届け出をし、定められた法律を遵守するクリーンな会社であることをお伝えしたいと思います。
正規の貸金業者として認可がおりた場合、貸金業者なら必ず遵守すべき法律に則って貸付業務をしなければなりません。その法律が貸金業法と呼ばれるものです。
銀行は個人や企業に融資事業を行っていますが、本来は貸金業者のカテゴリーではないため、貸金業法を守る義務はなく、消費者金融のように総量規制(年収の三分の一を超える額の融資を禁止する)がかかることはありません。
つまり、銀行のカードローンなら、年収の三分の一を超える高額貸付も可能になるということなのです。
大金を借りたい人が、消費者金融ではなく、銀行で借りよう、と思うのは当然のなりゆきですね。
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しかし、ここで「総量規制って希望通りにお金を貸してもらえない法律なんだ」と考えるのは早計です。なぜならば、総量規制とは、実際には利用者を守るためのシステムだからです。
なぜ、貸金業者では、年収の三分の一までの金額しか借りられないのか。
それは、年収の三分の一以内の借入というのは、いま現在の生活水準をキープしながら、利息を含めても無理なく返済できると考えられている金額だからです。
総量規制の範疇を超えてお金を貸し付けた貸金業者は営業停止などの処分を受けますが、借入する側には罰則はありません。
貸してくれるところがあれば、利用者は罪に問われることなく、高額融資を受けることはできます。
ただ、返済能力を超える大金を借りてしまったら、将来、返済不能に陥る危険性があるということだけはしっかりと覚えておきましょう。
貸金業法が適用されるのは貸金業者だけで、熱心に貸付業務を行っているにも関わらず、銀行は総量規制の範囲外というのも気になりますよね…。
これには理由があります。
ローン・キャッシングが今よりはるかにお気軽だった90年代。新卒の社員ばかりか、学生までもが、当時は街中いたるところにあった大手消費者金融の無人契約機を利用して頻繁にお金を借りていました。
バブル経済が弾け、日本経済も下り坂の一途。借金返済できず多重債務に苦しむ人が続出したとき、無人契約機で大勢の人に融資してきた消費者金融は、貸金業務の改善を求められました。
そのひとつが総量規制。ローン利用者を返済不能に陥らせないよう、貸金業者はローン申込者の年収の三分の一の範囲内での貸付を遵守するよう、定められました。
このとき、個人融資に力を入れていなかった銀行は、総量規制の適用を免れ、今日に至ったのです。
90年代、多くの個人顧客を抱え好調だった消費者金融は、大金の貸し過ぎだけでなく、金利の面でも金融庁からの厳しい指導を受けました。
90年代にはなんと50%以上(!)の利子を取るような消費者金融も存在していましたが、現在、利息制限法(貸付の際の最高利率を定めた法律)で20%以上の利子を取ることは禁じられています。
人気の高い大手消費者金融4社の、2017年現在の金利状況を見てみましょう。
消費者金融名 | 金利 |
---|---|
アイフル | 4.5~18.0% |
プロミス | 4.5~17.8% |
アコム | 3.0~18.0% |
SMBCモビット | 3.0~18.0% |
どの消費者金融でも20%を越えない設定をしているのがわかりますね。
さて、では次の表をご覧ください。前項で見た大手都市銀行3社のカードローンのうち、金利のいちばん低かった三菱東京UFJ銀行発行のカードローン・バンクイックの借入額と金利の比較です。
大手消費者金融が足並み揃えて低金利を実現していても、やはり三菱東京UFJ銀行バンクイックの低金利には適わない!?
借入額 | 金利 |
---|---|
10~100万円以下 | 13.6~14.6% |
100~200万円以下 | 10.6~13.6% |
300~400万以下 | 6.1~7.6% |
400~500万円以上 | 1.8~6.1% |
三菱東京UFJ銀行のカードローン・バンクイックの1%台での低金利はもちろん虚偽ではありません。
ただし、実際に金利1%台でお金を借りるためには、500万円以上を借入する必要があるのです。
たとえば、年収1200万の人が、400万円借入しようとしていた場合。「あと100万余計に借りたら1%台の低金利で借りられるのに、400万を金利6%で借りるのは損だな」と今回借りる必要のなかった100万円分をプラスして借入申し込みをしたとします。
もし、消費者金融での借入なら、年収の三分の一を超える貸付は総量規制がかかって違法となりますから、500万円を借り入れることはできません。
しかし、総量規制の対象外の銀行なら、年収1,200万の人が年収の三分の一を超える500万円を借り入れることも場合によっては可能なのです。
銀行カードローンがここ数年ずっと好調だったのには、このように「高額に特化した借りやすさ」という理由もあったんです!
昨年まで頻繁に目にしていた大手都市銀行カードローンのCM。最近あまり見かけなくなったと思いませんか。
気のせいではありません。実際に大手都市銀行は個人向け融資のCMを以前ほど積極的に流さなくなったのです。
90年代、無人契約機の普及もあり、利用者人気のとても高かった消費者金融ですが、気軽に大金を借りられた分、その後の経済破綻で返済不能に陥る人が続出し、
利息制限法によって高金利を、総量規制の適用で貸し過ぎを禁じられるようになったことは前項でお伝えした通りです。
銀行カードローンは、魅力的な低金利と総量規制の対象外という高額融資の実現、大手銀行の安心感から、多くの個人顧客を獲得し、業績を伸ばしつづけてきました。
かつての消費者金融同様、返済能力を顧みず、大金の融資を受け、結果返済不能に陥る人が増えていることを見過ごしにできない、と金融庁から、銀行に貸し付けの自粛を求める指導が入ったのは、ごく最近のことなのです。
低金利に惑わされ、借りる必要もない大金を借りてしまい、のちのち返済不能に陥るなんてとんでもない!
多少金利が高めだとしても、必要な分だけ借りて、期日までにきちんと返済することが大切です。
人気のある消費者金融が必ずしも大手とは限らず、堅実な営業をつづけている中小規模の消費者金融は顧客からの信頼も厚く、さらなる利用者を増やしている実績もあります。
ぜひ次のリストをご参照ください。
大手の消費者金融やメガバンクと比較してしまうと、金利が高くて驚いてしまうかもしれませんが、金利0サービスなど、各社特色あるサービスを実施していますので、そのようなメリットを考慮した上でのご利用がオススメです!
消費者金融名 | 金利 |
---|---|
アロー | 15.00~19.94% |
いつも | 7.0~18.0% |
セントラル | 4.8~18.0% |
フクホー | 7.3~18.0% |
ライフティ | 8.0~20.0% |
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