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生活保護だけど借り入れたい…消費者金融からお金を借りるにはNG?

病気ややむを得ない事情により生活保護を受給されているという方もいらっしゃることでしょう。

生活保護は、人として暮らしが出来るように金銭的に援助をしてくれますが、急にまとまったお金が必要となってしまった場合などは足りなくなる事もあるかもしれません。

そんな時、お金を借りたい!と考え、銀行は無理そうだけど消費者金融なら通るんじゃないかな?と期待したくなりますよね。

しかし、生活保護を受給されている方が、消費者金融の審査に通るのでしょうか?そもそも、生活保護を受けているのに、借入をするのは問題行為ではないのでしょうか?

生活保護を受けている方は消費者金融から原則借り入れできない?

生活保護を受けていても、消費者金融から借り入れがしたい!と思うことがある場合、お金を借りることはできるのでしょうか?

生活保護って一体なにを保護するものなの?

「生活保護」という言葉を聞いたことがあっても、どういった支援なのかよく分からないという方もいらっしゃるかもしれません。

ここで、簡単ではありますが、生活保護についてご説明しておきましょう。

  • 生活保護とは…
    持っている資産や、ご自分の能力などをもってしてもなお生活がままならないという方(世帯)を対象に、困窮具合に応じて、健康で文化的な生活が送れるように支援を行い、自立を促す制度です。

生活保護の支援は主に現金支給という形で行われています。

  • 生活扶助
  • 住宅扶助
  • 教育扶助
  • 医療扶助
  • 介護扶助
  • 出産扶助
  • 生業扶助
  • 葬祭扶助

これらの扶助の種類があり、それぞれ必要金額が算定されます。

生活保護を受けるのは様々な事情で仕事をしていないという方だけではなく、年金受給だけど受給額が少なく生活できない、仕事をしているけれど著しく収入が低く生活が困窮している方なども受けることができるのです。

生活保護の認定に関しては各自治体が担っていて、支給額や認定基準については自治体ごとに異なる部分もあります。

生活保護受給の方は消費者金融からの借り入れは原則できません!

生活保護受給の方が消費者金融から絶対に借り入れしてはいけないという法律があるわけではありません。

なら生活保護を受給していても消費者金融からキャッシング出来るのかというと、以下の2点からそれは原則できないと思っていただきたいです。

  • 消費者金融では収入に応じて限度額が決まる
  • 消費者金融での借入は収入認定される可能性が高い

まず消費者金融は、誰にでもお金を貸しているわけではありません。

消費者金融の利用には審査があり、お金を貸しても、きちんと利子をつけて返済してくれるであろう人に対して審査を通しています。

そのため、生活保護を受給しているという事実が発覚した時点で多くの消費者金融では審査が不可となるでしょう。

また、費者金融の場合、総量規制という問題があり、年収の1/3以上の融資を行うことができません。

生活保護費は収入とはみなされませんので、他で収入減の無い方の収入は0円扱いとなります。

働いていながら生活保護を受けている方も、収入はあまり多くないことでしょう。収入が著しく低い方の場合、消費者金融側も融資してもリスクが高いので審査に通らない可能性が高いのです。

消費者金融からの借り入れは事前にケースワーカーに許可を得ていないと収入認定されてしまう可能性があります。

収入認定されると、その分生活保護費は減額されますから、借入しても全く意味がありません。

そのため、生活保護を受給されている方が消費者金融から借り入れをするのにはメリットがほとんどないと言っても良いのです。

どうしても利用したい場合は、まずはその理由をケースワーカーに相談してみましょう。

生活保護を受けているけど消費者金融でお金を借りるとどうなるの?

インターネットを見ると、生活保護を受けているけど、消費者金融から借り入れ出来たという口コミや、借入しても全く問題が無いですよというような記述を見かけることがあるかもしれません。

これは事実なのでしょうか?

インターネットの情報を鵜呑みにするのは危険です!

インターネットには様々な情報があふれています。匿名性が高いため、その情報は正しいものも誤ったものもごっちゃになってしまっているのです。

では、生活保護と消費者金融の利用に対する情報はどうかというと、基本的には「借りられた」「借りても問題ない」という意見をそのまま鵜呑みにするのは危険です。

前述でご紹介した通り、生活保護の方が消費者金融を利用するのはメリットがありませんし、今は総量規制がありますので借り入れできる金額も期待できません。

自分に都合が良い情報ばかりを信じて行動するとあとで後悔することにもなりかねませんので慎重に行動をするようにしましょう。

【関連記事】
中堅消費者金融や中小消費者金融の口コミ情報とは?信用して良いのか

消費者金融での借入がバレた!どうなっちゃうの?

生活保護受給中に消費者金融で借金をしたことがケースワーカーなどに発覚した場合、どのようなことになるのでしょうか?

まず考えられるのは、保護費の減額です。先ほどもご紹介しましたが、消費者金融での借入は収入とみなされ、その分保護費が減額されてしまいます。

また、ケースワーカーや福祉事務所から、消費者金融の利用について改善指導などを受ける可能性も高いです。このような場合はきちんと改善しないと生活保護自体が打ち切りとなってしまう可能性も否定できません。

生活保護の受給をバレたくないと、消費者金融側にも申し込み時にウソの情報を書いたりすると、今度は消費者金融側から強制解約や一括返済を求められる場合も考えられます。

何にせよリスクが高いと言わざるを得ません。

そもそも生活保護費で借金の返済はOKなの?

生活保護を受給中で消費者金融を利用することを希望されている方にまず考えてほしいのは、どうやって返済するおつもりなのかということです。

「保護費から返す!」と思われた方は、その行為は認められません。

住宅ローンがある状態でも生活保護を受けることはできますが、支給される生活保護から住宅ローンの返済を行うことは生活保護制度という趣旨から原則認めることはできません。

このような旨が、厚生労働省のホームページの質問コーナーに記載されていました。

つまり、ローンを背負っていても生活保護は受けられるけど、原則その生活保護費でローンは返済してはいけないということになります。

生活保護費はあくまでも最低限度の生活を送るためのものですから、保護費の使用方法については十分検討してくださいね。

生活保護者でもOKと書かれている消費者金融には要注意!

インターネットを見るとたまに「生活保護でも審査に通った」や「生活保護の方でも借り入れOK」等の記載を見つける事があるかもしれません。

しかし、このような甘い言葉には要注意が必要です。

正規消費者金融の多くが生活保護の方の借り入れは許可しない

総量規制の関係もありますので、大手の消費者金融をはじめ、貸金業者としてきちんと登録・認可を受けている消費者金融の場合、生活保護受給者の方が審査に通ることはほとんどありません。

では、どのような業者が生活保護の方に貸し付けを行っているのでしょうか?

生活保護でもOKとしている業者は違法業者・闇金の可能性も!

「生活保護でもOK!働いてなくてもOK!」と謳っている業者の場合は、まずは違法業者である可能性が高いです。

現在の貸金業法では申込者に対して審査をきちんと行うことも、貸付額についてもきちんと決まりがあります。

上記のように謳う業者はそれらを無視しているということですから、法律を守っていないということになるのです。

実は生活保護受給者は闇金のターゲットとなり易い現状があります。

どうしてかというと、サラリーマンはある日突然リストラに合い、無収入となる可能性がありますが、生活保護費は毎月入りますので、闇金からしたら取り逃しのない金づるということになるのです。

闇金は一度関わってしまうとなかなかその悪手から逃れることができません。

そういった業者とは関わらないように、甘い言葉には十分注意しましょう。

消費者金融の利用よりも…ほかの手段を考えてみましょう!

どうしても急にお金が必要になった理由はなんですか?その理由如何によっては別の支援の手を受けることが出来るかもしれません。

パチンコやギャンブルなど遊興費のための借金はダメ絶対!

生活保護を受給されている方ももちろん、文化的な生活を送る権利があり、認められています。そのため、良識の範囲内であればある程度の娯楽も認められることもあります。

しかし、ギャンブルや遊興費のために借金をする!というのは認められません。

生活保護を受ける方には様々な権利がありますが、それに伴い義務もあります。

その義務の中に「支出を出来るだけ節約し、生活の維持や向上に努めなくてはいけない」というようなものがあるのです。

娯楽費にお金を掛けすぎることはこの義務とは真逆の行為ですから、そのようなために借金をすることは到底認められることではないのです。

どうしても必要な場合はケースワーカーに相談を!

例えば、子どもの修学旅行のためにどうしてもまとまったお金が必要…等の場合は、一度ケースワーカーに相談してみましょう。

お金が必要となったその原因によっては、たとえ借り入れをしたとしても収入認定されず認められるケースもあるのです。

ただし、これはあらかじめケースワーカーに相談し、借入先などもすべて報告したうえで、認められればという条件が付きます。

勝手に借り入れしてあとから報告するのでは認められない可能性が高いので注意しましょう。

また、消費者金融でなくても公的機関からの借り入れが出来る可能性があるので、まずはケースワーカーへの相談が大切となります。

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