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自宅訪問はダメ?消費者金融の違法な取り立てにはどんなものがある

コマーシャルでは有名な芸能人が使われ、かなり好印象が持たれるようになった消費者金融ですが、お金が返せないと怖いお兄さんが自宅訪問して脅されるというような、そんな怖いイメージを持ったままの人もまだまだ多くいます。

善良な市民を食い物にする違法業者ならば兎も角、法律で厳しく取り決められていることもあり、実際には今は昔と違ってかなり紳士的な対応でもって取り立てが行われます。

返済しないといけないのは確かですが、消費者金融の取り立てについて知っていると、私たちも安心してカードローンに申し込みすることができます。

どんなことが違法になるのか、取り立てについて調べてみたいと思います。

今は昔!消費者金融の取り立てで怖いお兄さんの自宅訪問はない

夜遅くにドアを叩いてその家の住人を脅す。ドアを叩くのは、借金の返済を迫った見た目もいかつい人達。家族は怖くてドアを開けることすらできない。

ドラマや映画でもあるような、そんなイメージが持たれがちな借金の取り立てですが、確かに昔は多少なりとも実際にひっきりなしに脅しのような取り立てがありました。

しかし、今は闇金と言われる違法業者は別にして、よく名前を聞くような大手消費者金融をはじめ、正規な登録をしている消費者金融ではそのような取り立てが行われることはありません。

今は脅しと受け取られないように気を使いながらの電話連絡が中心

もちろん返済が止まれば会社の損害になるので取り立て自体が無くなる訳ではありませんが、夜遅くに自宅訪問をすることもなく、ほとんどが電話中心の取り立てとなっています。

流れとしてはおおよそこのような形で進みます。

返済日の次の日から電話で連絡。

何度も電話連絡を続ける。
(携帯が繋がらなければ自宅へ電話。)

どうしても電話が繋がらない場合は、職場への電話の可能性もあり。

どうしても連絡が取れない場合は、郵送での連絡。

場合によっては自宅訪問。(自宅訪問をする消費者金融は少ない。)

最終的に法的手段(強制執行や差し押さえなど)での取り立てになる。

基本的に電話では「返済がされていませんが、どうしましたか?」と、返済を忘れていないかという丁寧な対応で返済を促します。

その上で借りている側の返答に合わせて、改めて返済日や返済方法を確認します。強制的に返済を迫るわけではなく、顧客側から返済日を決められるように促すなど上手に話を進めていきます。

もちろん業者によって言葉や促し方は違いますし、「返せません。」では、消費者金融側も損害になってしまうので必ず返済してもらえるように話はしますが、無理矢理に日にちを決めたりすると脅しと取られかねないので、相手に配慮しながら行われます。

どうしても連絡が取れない場合は最終的に法的手段もある?

基本的には電話連絡が続きます。その上でどうしても連絡が取れない場合は、ハガキや封書が届いたり、自宅へ訪問する形へと移行します。

しかし、大手消費者金融をはじめ、多くの業者はそこまで行われることはまずほとんどありません。多くは電話連絡が続きます。

とはいえ、絶対に電話だけで終わるとも限りません。借り入れている金額、返済の状況などによりケースバイケースで対応が変わることもあります。

よほどの場合でなければ可能性は少ないですが、どうしても連絡が取れなければ、自宅訪問へ。最終的に法的手段によって取り立てが行われることも絶対ないとは言えません。

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最後は法的な手段も!消費者金融でお金を払わないとどうなる!?

銀行の場合は、もっと厳しい取り立てがある場合もあり得る?

カードローンなど、お金を借りられるところは消費者金融だけではありません。銀行もあります。銀行の場合は、少し話が変わってきます。

あとで説明しますが、消費者金融の場合は、貸金業法により取り立てについて厳しい取り決めがあります。

しかし、銀行は貸金業法の対象ではありません。また、一般的な印象として消費者金融と違う面がある為、取立時から(取り立てとわからないよう配慮はありますが)銀行を名乗ることもあります。

もちろん貸金業法に関係なく犯罪になってしまう脅しのようなことはありませんが、対応方法として例えば電話の回数が多い、早い段階で自宅訪問するなど消費者金融よりも厳しい対応が行われる可能性はあります。

あくまで銀行によって対応の仕方は違うので一概には言えませんが、その点は頭に入れておいた方がいいかもしれません。

法律で決められている取り立て内容は厳しくなっている!

ある意味銀行の方が、取り立てに対して厳しい対応をするように感じるかもしれません。では何故、消費者金融は、昔のような取り立てが行われないのか。

それは先にも触れたのですが、貸金業法という法律で厳しく規制されているからです。

このことを知っておくと、実際に自分に対して行われる取り立て方法が問題になるのかならないのかがわかると思います。もし、取立方法が貸金業法に引っかかるようならば、違法になります。

消費者金融の取り立ての規制がある貸金業法とはどんな法律か

一昔前、借金が大きく膨れ上がった人達が増え、多重債務が社会問題になりました。その時に問題解決を図るために法律が改めて整えられました。これが貸金業法になります。例えば金利も下がったことにより過払い金の話が今現在多く出回っていますが、これもこの貸金業法が大きく関わっています。

貸金業法とは
消費者金融をはじめとする貸金業者の業務になる借り入れについて、取り決められている法律。貸金業を営む条件や、貸付に対する規制、取り立てに関する規制など、消費者を多重債務から守る為に様々なことが決められています。特に年収の1/3以上の貸付けができない総量規制がよく知られています。

取り立てに関する法律を見ると昔のドラマはほとんど違法行為

取り立て行為については、貸金業法第21条第1項で規制が細かく記されています。これを見ると、よくドラマなどで見るような怖い取り立てが違法であることがわかります。

大まかですが、貸金業法21条で禁止されている取り立て行為はこれらになります。

  • 正当な理由がないのに、午後9時から午前8時まで(夜から早朝まで)の時間帯に債務者に電話やFAX、自宅へ訪問すること。
  • 正当な理由がないのに、債務者の自宅以外の場所や勤務先に電話やFAX、訪問をすること。
  • 勤務先や自宅を訪問した際に、債務者から退去の意思が示されても退去しないこと。
  • 張り紙や看板、回りに聞こえるような大声など、債務者が借り入れしている事実を他人に教えたり伝わるような行為をすること。
  • 債務者に、他(他のローン会社含む)から返済資金を調達するように要求すること。
  • 債務者以外の者に、代わりに返済を要求すること。
  • 債務者以外の者に、拒否しているのに債務者の連絡先を教えるよう要求したり、返済に協力するように要求すること。
  • 債務者が弁護士や司法書士に依頼手続きをしその旨の通知があったにも関わらず、正当な理由もないのに債務者本人に連絡を取ったり返済を要求すること。
  • これらの行為を行うことを告げること。

簡単ですが、整理するとこのような行為は禁止されています。もちろん脅しのような行為も禁止です。

その為、消費者金融は脅しと受け取られないように、丁寧な対応でもって取り立てを行うよう会社で指導しています。

闇金には要注意!違法行為があれば遠慮なく警察へ相談に行くべき

金融庁へ貸金業登録している正規の消費者金融は、この法律に基づいて会社内でも指導があったり貸金業協会という自主機関による指導があるため、これらの違法にあたる行為を行うことはありません。

闇金の場合は、当然と言えるかもしれませんがこれらの法律とは関係なく脅しともとれる強制的な取り立てがあります。

ここに記載したような内容の取り立てがあったら要注意です。

ただ、「正当な理由もなく・・・」という点もあるため、何度電話しても出てくれなかったり折り返しの電話がないなど「どうしても連絡が取れない」場合には、正規の消費者金融でも勤務先へ電話するなどの方法を行うことがあります。

闇金の場合は取り立て以外にも違法行為が多い!怪しい時は借りない

闇金の場合、そもそも最初から言動が通常の消費者金融と違います。取り立て以前に金利が違法に高かったり、融資する前に保証料などと偽ってお金を先に請求します。怪しい時は、そこから借りないようにするよう用心した方がいいです。

  • 金利の説明がない・返済を含め、金額でのみしか説明がない。
  • 連絡先が携帯番号になっている。
  • 先に保証料などを請求する。
  • 貸金業者としての登録番号がない。 など

ほんの一部ですが、闇金の特徴を挙げてみました。

金利ですが、それこそ貸金業法では上限が20%(年率)までとなっています。それ以上は違法です。

貸金業者としての登録番号ですが、偽の番号を表記する場合もあるので、できれば金融庁のホームページで調べることができます。(業者名や番号で検索を掛けることができます。)

規模が小さくても誠意ある業者はあるのですが、不安な人は、誰もが名前を知っているような大手消費者金融から借りるのが安心かもしれません。

本来は返済するのが当たり前だが無理な取り立てには毅然とした対応を

こうやって法律の内容を見ると、ドラマで見るような怖いお兄さんがやって来て、回りに聞こえるような大声でどなりながら取り立てをすることはできないと、わかると思います。

多くの消費者金融は、見た目からしても普通の会社員で対応も丁寧さを意識して行われています。

ですので、もしここに記載したような怖い取り立てがあった場合には、遠慮なく警察に相談したり、弁護士などの専門家に相談する必要があります。

ただし、電話に全く出ない、ハガキを無視するなど、返済に対しての態度があまりにもよくない場合には、もちろん法にのっとってですが、消費者金融もそれ相当の対応をする場合があります。

返済の意思がある人には消費者金融も相談に乗ってくれます。お互いに気持ちよい関係を作れるようにしていきたいものです。

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